マラソン大会等のイベントの楽しみかたは人それぞれ千差万別。
目標を立てそれを乗り越えていく達成感を求める人、ヘルスケアの一環として参加する人、開催地の景観や風土を楽しむ人、人との出会いや再会を楽しみにしている人、はたまた表彰台の頂点やさらにその先を目指している人、そして大会を口実においしいお酒をみんなで飲みたい人、様々な楽しみかたがあると思う。
中でも人との出会いや酒宴が目的の人には、宿泊を前提とし、前夜祭・後夜祭のある大会がお勧め。先日10月19日沖縄県の離島:伊平屋島(いへや)で行われた第19回伊平屋ムーンライトマラソンもその一つである。
伊平屋島は沖縄本島北部に浮かぶ離島のため、那覇市街から車や高速バス・フェリーを乗り継いで3~4時間とかなりアクセスに時間を要す。
にもかかわらず大会期間中は、1,200人超のランナーが集い、もともと人口1,300人程度の小さな島が大いに賑わう。
人口の倍ともなると当然小さな島の宿泊施設では部屋数が足らないため、参加者の半数以上は公民館や体育館に雑魚寝で滞在する。もちろん老若男女の区別なんかない!
地域振興も兼ねているこの大会では、大会前日に選手受付が義務付けられており、また大会は夕方から開始されゴールするころには暗闇に満月と星のまたたく夜となっているため、フェリーの関係から選手は最低でも大会前日から翌日までの2泊3日を島で過ごすことになる。
この2晩、大会会場では島をあげての大宴会が開催されるのである。
宴会のステージでは地元や本島から招待されたバンドの演奏で盛り上がり、島特産のお米を使った泡盛や、定番の沖縄そばに牛汁等がふるまわれる。
楽しい雰囲気の中、ランナー達は性別や年齢、出身地や時には国境さえ超えて親交を深めることになる。
今回私も、在沖米海兵隊の屈強な戦士夫妻、アイルランド人凄腕トレーダー、滋賀県から来た沖縄大好きカメラ女子、丸の内の某有名企業社長以下マラソン同好会の皆さん達と一宿一飯の友となれた。
システマチックで寒々しい現代の生活に一時の癒しを求めるなら、どこか懐かしい人と人との触れ合いを探しに、このような大会に参加してみてはいかがだろうか(2014年は、6月北海道奥尻島、10月沖縄県伊平屋島にて開催予定)。
http://www.vill.iheya.okinawa.jp/detail.jsp?pageStart=0&id=11779&menuid=4010&funcid=1
by taichi kobata